12月11日に行われたWEリーグ第6節
三菱重工浦和レッズレディース vs INAC神戸レオネッサ
INAC神戸のフットボールの印象は、前節を見た限り
強固で司令塔的なDFとスペース大作戦
この日は「全員ディフェンダー全員アタッカー」のイメージ
相手がボール持った時は
全員ディフェンダー
自分たちがボールを持った時は
全員アタッカー
そしてアタックするときは、
前にスペースがあれば誰でもドリブルでどんどん運び
裏にスペースがあれば誰かが走りボールを送る
まさに
スペース大作戦
まとめると
全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦
一方の浦和はオーケストラ・フットボールで押し込み多くのシュートを放った。
ただ浦和の交響曲の楽章は
- 前半
- 第1・2楽章は「急」で盛り上がりを見せゴールを決めたい
- 後半
- 第3楽章は「緩」となり相手に攻め込まれピンチになる
- 第4楽章は「急」となりサポーターの合唱も力強さを増しゴールを決めたい
というのが定番なのだろうか?
この試合の交響曲ではバンバンシュートを放った前半の第1・2楽章で得点できなかったのが響いた印象。
ただINAC神戸の最終ラインは強固で崩れないし、近距離のシュートはブロックするし、ほぼロングシュートに抑えて、浦和の交響曲「急」の勢いを見事に止めていた。
試合は2-1で「全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦」が大成功!
WEリーグ:順位とフットボールの印象
順位 | チーム | 勝点 | 試合 | フットボールの印象 |
---|---|---|---|---|
1 | INAC神戸 | 13 | 5 | 全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦 |
2 | マイ仙台 | 13 | 6 | プレーの自由度が高そう、チームのまとまりがカギか?! |
3 | 浦和L | 12 | 5 | パフェ・オーケストラ・フットボール |
4 | 東京NB | 9 | 5 | 緑茶ヒーリングBGMフットボール |
5 | 大宮V | 9 | 5 | 「横に広く展開」にチャレンジ |
6 | EL埼玉 | 9 | 6 | 守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
7 | S広島R | 7 | 6 | バランス良いフットボール |
8 | N相模原 | 6 | 5 | 「狭いエリアで数人の選手がポンポン繋ぐ(ぐるポンフットボール)」にトライ。個人の色が出始める。 |
9 | 千葉L | 5 | 6 | 縦に速い新幹線アタックから山手線・中央線(総武線)ポゼッションへ修正を模索中、鉄道フットボール? |
10 | AC長野 | 3 | 5 | 守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
11 | 新潟L | 1 | 6 | 守備の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
WEリーグの特色(個人的な印象)
日本人が好みそうな「柔らかいトラップ、丁寧なパス、繊細なドリブル」をする選手が多い(というかほぼ全員のように感じる)ので、狭い局面でのパス&ムーブのリズムが日本人の趣向に合うのではないか。
どのチームも急激に守備能力が上がり圧倒的な力の差を感じなくなった。
キック力が弱いことのプラス面も大きい。それはピッチ外にボールが出ることが少なく試合の流れが切れないことに繋がっている。試合が途切れないのはエンタメとして大きなアドバンテージ。
個人的なフットボールの見方
フットボールを即興的な芸術作品として印象的に見る
フットボール印象派
例えると絵などの芸術作品は作品が醸し出す雰囲気を楽しみ、漫画などは絵やストーリーの展開を雰囲気で楽しむ感じ。芸術作品の雰囲気を独自の感性で楽しむ印象派。
参考にフットボールを作品や芸術として捉えている人たちの言葉を挙げてみる。
作品
Jリーグ野々村チェアマンはフットボールの試合を「作品」と表現
「サッカーは『作品』。質の高いプレー、スタジアムの空気、サポーターの熱量が一体となった、魅力的な作品をたくさんつくることが、僕の挑戦」
芸術・アート
長谷部選手は「全く同じシーンがない芸術・アート」と表現
質問)周りの選手を生かす面白さってどこにありますか
サッカーの醍醐味って一人じゃなくて
周りの選手の兼ね合いというか
動きとか生かす生かされるの中で
そこになんか変な話
芸術じゃないですけどアートじゃないんですけど
なんかそういうのがすごく含まれてる気がして
~
全く同じシーンがないんですよね
~
35年ぐらいサッカーやってるんですけど
1回も同じシーンがないのがまた面白いですね