12月18日に行われた皇后杯4回戦の
三菱重工浦和レッズレディース vs AC長野パルセイロ・レディース
ネット配信が無いため見れなかったが、たまたまツイッターから試合に関する記事を読むことが出来た。
先週末のWEリーグ(第6節)で、浦和はお得意の「パフェ・オーケストラ・フットボール」をINAC神戸の「全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦」で封じ込まれ、長野は「鏡ディフェンス&鏡フットボール」でノジマステラ神奈川相模原に勝っている。
記事から長野は「鏡ディフェンス」の構築を優先していると推察できた。
記事からの引用
AC長野パルセイロ・レディースの田代久美子監督は、三菱重工浦和レッズレディースの清家貴子選手を抑えることが試合の鍵になると考え、いつもと違う布陣を念入りに準備しました。
鏡ディフェンス・鏡フットボールとは
WEリーグの試合を見ていると、次の対戦相手の戦術を1週間かけて真似しながら対抗策を練習している間に鏡のように受けて立つ鏡ディフェンスができるようになるだけでなく、相手の戦術を同じように演じてしまう鏡フットボールも稀に見られるような気がしている。
漫画に例えると
主人公が相手の技を見切る(鏡ディフェンス)
だけでなく、
その相手の技を使ってしまう(鏡フットボール)
そんなイメージ
参考
さらに興味深かったのが
浦和の
予想外の布陣からの予想外の攻撃
清家貴子選手の不出場
この予想外のフットボールです。
これは自分が日本フットボールの未来形のひとつだと考えている
漫画・コンビニ・フットボール
に繋がっていくかもしれないと期待感が出てきた。
※日本フットボールの未来形
もうひとつは「総合職フットボール」
漫画(戦う内容の)では、次の週に「新技」が出てくることにワクワクする。
コンビニは、顧客のニーズに応えるために毎週100品の新商品を出し年間7割の商品が入れ替わるらしい。
この「頻繁な新技・新商品の開発」が日本人の性に合うという仮説をフットボールに展開して
漫画のように毎週「新技」が出る「マンガ新技フットボール」
コンビニのように毎週「新商品」が出る「コンビニ新商品フットボール」
つまり、毎週のように「新技・新商品・新フットボール」が出て相手の対策を上回りファンを魅了する「予想外フットボール」
それが
漫画・コンビニ・フットボール
(マンガ新技・コンビニ新商品・フットボール)
実際に見れていないので断言はできないが、記事を読んでこれから浦和レッズレディースがそんな新フットボールを見せてくれたらと期待したくなった。
試合は3-1で浦和レッズレディースの勝利!
皇后杯準々決勝:2023年1月15日
対戦カード | 会場 | キックオフ | |
---|---|---|---|
アルビレックス新潟 レディース | 大宮アルディージャ VENTUS | 兵庫県立三木 総合防災公園 陸上競技場 | 13:00 |
ノジマステラ 神奈川相模原 | ちふれAS エルフェン埼玉 | 広島広域公園 第一球技場 | 13:00 |
日テレ・東京 ヴェルディベレーザ | サンフレッチェ広島 レジーナ | カンセキスタジアム とちぎ | 14:00 |
三菱重工浦和 レッズレディース | INAC神戸 レオネッサ | カンセキスタジアム とちぎ | 18:00 |
今週末のWEリーグ
WEリーグ:順位とフットボールの印象
順位 | チーム | 勝点 | 試合 | フットボールの印象 |
---|---|---|---|---|
1 | INAC神戸 | 13 | 5 | 全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦 |
2 | マイ仙台 | 13 | 6 | プレーの自由度が高そう、チームのまとまりがカギか?! |
3 | 浦和L | 12 | 5 | パフェ・オーケストラ・フットボール |
4 | 東京NB | 9 | 5 | 緑茶ヒーリングBGMフットボール |
5 | 大宮V | 9 | 5 | 「横に広く展開」にチャレンジ |
6 | EL埼玉 | 9 | 6 | 守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
7 | S広島R | 7 | 6 | バランス良いフットボール |
8 | N相模原 | 6 | 5 | 「狭いエリアで数人の選手がポンポン繋ぐ(ぐるポンフットボール)」にトライ。個人の色が出始める。 |
9 | 千葉L | 5 | 6 | 縦に速い新幹線アタックから山手線・中央線(総武線)ポゼッションへ修正を模索中、鉄道フットボール? |
10 | AC長野 | 3 | 5 | 守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
11 | 新潟L | 1 | 6 | 守備の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
WEリーグの特色(個人的な印象)
日本人が好みそうな「柔らかいトラップ、丁寧なパス、繊細なドリブル」をする選手が多い(というかほぼ全員のように感じる)ので、狭い局面でのパス&ムーブのリズムが日本人の趣向に合うのではないか。
どのチームも急激に守備能力が上がり圧倒的な力の差を感じなくなった。
キック力が弱いことのプラス面も大きい。それはピッチ外にボールが出ることが少なく試合の流れが切れないことに繋がっている。試合が途切れないのはエンタメとして大きなアドバンテージ。
個人的なフットボールの見方
フットボールを即興的な芸術作品として印象的に見る
フットボール印象派
例えると絵などの芸術作品は作品が醸し出す雰囲気を楽しみ、漫画などは絵やストーリーの展開を雰囲気で楽しむ感じ。芸術作品の雰囲気を独自の感性で楽しむ印象派。
参考にフットボールを作品や芸術として捉えている人たちの言葉を挙げてみる。
作品
Jリーグ野々村チェアマンはフットボールの試合を「作品」と表現
「サッカーは『作品』。質の高いプレー、スタジアムの空気、サポーターの熱量が一体となった、魅力的な作品をたくさんつくることが、僕の挑戦」
芸術・アート
長谷部選手は「全く同じシーンがない芸術・アート」と表現
質問)周りの選手を生かす面白さってどこにありますか
サッカーの醍醐味って一人じゃなくて
周りの選手の兼ね合いというか
動きとか生かす生かされるの中で
そこになんか変な話
芸術じゃないですけどアートじゃないんですけど
なんかそういうのがすごく含まれてる気がして
~
全く同じシーンがないんですよね
~
35年ぐらいサッカーやってるんですけど
1回も同じシーンがないのがまた面白いですね