WEリーグの第11節(3月19日)
日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs INAC神戸レオネッサ
ヴァラエティ・フットボール
男女のバスケの特徴について以下のように考えていますが、フットボールも似ている気はしている。
男女のバスケの相違を挙げるとすると個人的に以下の表のように感じている。
男子 | 女子 | |
---|---|---|
フィジカル | パワーとスピード | 柔軟さと繊細さ |
マインド | 強固と理論 | 柔軟と感性 |
流れ | アクセント | スムース |
系統 | アスリート的 | アーティスト的 |
稀な存在 | ファンタジスタ | アスリート |
ミュージック | ヒップホップ | POP |
その中で「柔軟」なマインドが、新しいフットボールに適応させ様々な色のフットボールを体現させる原動力になっていると考えられる。
男子の場合は、「自分の考え」にこだわったり、チーム戦術を無効にする可能性のある「スピードとフィジカル」に強い面もあり、新しい又は別のフットボールに適応し体現するための時間が女子よりも多く必要だと思われる。
WEリーグはこの「柔軟で繊細な感性」のマインドがフルに活かされていて、新しい又は別の色のフットボールを比較的早く披露できている気がするし、それがとても魅力的で興味深く見させてもらっている。
この試合、全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦のフットボールを展開するINAC神戸が、細かい繋ぎにチャレンジしていた。
また緑茶ヒーリングBGMフットボールで繋ぐフットボールを展開する東京Vベレーザが、中断明けの前節からですが、今節も「仕掛け」のフットボールにモデルチャレンジしている。
この「柔軟で繊細な感性」のマインドは
力になっていると思われる。
そして多様なフットボールを体現すれば、状況に応じて描く色を代えるフットボールが期待できる。
それは
バラエティ・フットボール
この両チームが今後どんな「バラエティ・フットボール」を魅せてくれるか楽しみ!
WEリーグ:順位とフットボールの印象
順位 | チーム | 勝点 | 試合 | フットボールの印象 |
---|---|---|---|---|
1 | 浦和L | 27 | 10 | パフェ・オーケストラ・フットボール |
2 | INAC神戸 | 26 | 10 | 全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦 |
3 | 東京NB | 20 | 10 | 緑茶ヒーリングBGMフットボール |
4 | 大宮V | 14 | 10 | 「横に広く展開」にチャレンジ |
5 | マイ仙台 | 14 | 10 | プレーの自由度が高そう、チームのまとまりがカギか?! |
6 | S広島R | 14 | 10 | バランス良いフットボール |
7 | N相模原 | 13 | 10 | 「狭いエリアで数人の選手がポンポン繋ぐ(ぐるポンフットボール)」にトライ。個人の色が出始める。 |
8 | EL埼玉 | 9 | 10 | 守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
9 | AC長野 | 8 | 10 | 鏡フットボールを習得しつつある?! |
10 | 千葉L | 8 | 10 | 縦に速い新幹線アタックから山手線・中央線(総武線)ポゼッションへ修正を模索中、鉄道フットボール? |
11 | 新潟L | 4 | 10 | 守備の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
WEリーグの特色(個人的な印象)
日本人が好みそうな「柔らかいトラップ、丁寧なパス、繊細なドリブル」をする選手が多い(というかほぼ全員のように感じる)ので、狭い局面でのパス&ムーブのリズムが日本人の趣向に合うのではないか。
どのチームも急激に守備能力が上がり圧倒的な力の差を感じなくなった。
キック力が弱いことのプラス面も大きい。それはピッチ外にボールが出ることが少なく試合の流れが切れないことに繋がっている。試合が途切れないのはエンタメとして大きなアドバンテージ。
そこで気になるのは試合が途切れず交代選手がなかなかピッチに入れない場面。監督は交代のタイミングが難しいそう。
個人的なフットボールの見方
フットボールを即興的な芸術作品として印象的に見る
フットボール印象派
例えると絵の場合は作品が醸し出す雰囲気を楽しみ、漫画は絵やストーリーの展開を雰囲気で楽しむ感じ。芸術作品の雰囲気を独自の感性で楽しむ印象派。
参考にフットボールを作品や芸術として捉えている人たちの言葉を挙げてみる。
作品
Jリーグ野々村チェアマンはフットボールの試合を「作品」と表現
「サッカーは『作品』。質の高いプレー、スタジアムの空気、サポーターの熱量が一体となった、魅力的な作品をたくさんつくることが、僕の挑戦」
芸術・アート
長谷部選手は「全く同じシーンがない芸術・アート」と表現
質問)周りの選手を生かす面白さってどこにありますか
サッカーの醍醐味って一人じゃなくて
周りの選手の兼ね合いというか
動きとか生かす生かされるの中で
そこになんか変な話
芸術じゃないですけどアートじゃないんですけど
なんかそういうのがすごく含まれてる気がして
~
全く同じシーンがないんですよね
~
35年ぐらいサッカーやってるんですけど
1回も同じシーンがないのがまた面白いですね