試合エンタメ度

【WEリーグ】端っこ&隅っこフットボール【アルビレックス新潟レディース】

WEリーグの第7節(3月21日)

サンフレッチェ広島レジーナ vs アルビレックス新潟レディース

端っこ&隅っこフットボール

第9節(3月5日)の「アーティストの道を歩む浦和レッズレディースと狭い道を駆け上がる新潟レディース」から

前半は

新潟が善戦する。

新潟の色が見え始めたのか?!

超狭い端っこのレーンを細かく繋いで駆け上がる。

ぐるポンフットボール」も狭いスペースでパスを繋ぎますが、それと比べても狭い。

人と人がぶつかり合うくらいに狭い。

よくそんな狭い道でパスが繋げられるなと思うほど狭い。

それでも何度もチャレンジして抜けていったから驚いた。

ただ、超狭い道でのパス交換を練習しているからなのか、味方同士でボールを取り合うシーンが何度もあった。

味方同士でボールを取り合ったり、蹴ろうとしたりするシーンはめったに見られないはずなのに、1度や2度ではなかった気がする。

なぜなのか考えてみたが、超狭い道でのパス交換を練習しているとすれば合点がいく。

この新潟の

「味方同士でボールを取り合う程狭い道をパス交換で駆け上がる」フットボール

は、たまたまなのか、それとも目指しているのか、今後に注目です。

前半は、この試合も「端っこ&隅っこ」でのパス交換が冴えわたり終始新潟ペース。

名づけて

端っこ&隅っこフットボール

ただ中央を通ろうとすると即ボールを失うのが興味深い。

一方の広島

中央を絞められた前半は「中嶋」だより。

中央をいかに経由するか?

これによってリズムが出る。

後半は、相手の疲れか?

中央を経由してボールが回る。

まさに

セントラル・バランス・フットボール

前半は「端っこ&隅っこ」の新潟、

後半は「セントラル・バランス」の広島と

お互いの良さが出た面白い試合だった。

WEリーグ:順位とフットボールの印象
順位チーム勝点試合フットボールの印象
1浦和L2710パフェ・オーケストラ・フットボール
2INAC神戸2610全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦
3東京NB2010緑茶ヒーリングBGMフットボール
4大宮V1410「横に広く展開」にチャレンジ
5マイ仙台1410プレーの自由度が高そう、チームのまとまりがカギか?!
6S広島R1410バランス良いフットボール
7N相模原1310「狭いエリアで数人の選手がポンポン繋ぐ(ぐるポンフットボール)」にトライ。個人の色が出始める。
8EL埼玉910守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。
9AC長野810鏡フットボールを習得しつつある?!
10千葉L810縦に速い新幹線アタックから山手線・中央線(総武線)ポゼッションへ修正を模索中、鉄道フットボール
11新潟L410守備の構築優先。攻撃の色は模索中。
WEリーグの特色(個人的な印象)

日本人が好みそうな「柔らかいトラップ、丁寧なパス、繊細なドリブル」をする選手が多い(というかほぼ全員のように感じる)ので、狭い局面でのパス&ムーブのリズムが日本人の趣向に合うのではないか。

どのチームも急激に守備能力が上がり圧倒的な力の差を感じなくなった。

キック力が弱いことのプラス面も大きい。それはピッチ外にボールが出ることが少なく試合の流れが切れないことに繋がっている。試合が途切れないのはエンタメとして大きなアドバンテージ。

そこで気になるのは試合が途切れず交代選手がなかなかピッチに入れない場面。監督は交代のタイミングが難しいそう。

WEリーグ

個人的なフットボールの見方

フットボールを即興的な芸術作品として印象的に見る

フットボール印象派

例えると絵の場合は作品が醸し出す雰囲気を楽しみ、漫画は絵やストーリーの展開を雰囲気で楽しむ感じ。芸術作品の雰囲気を独自の感性で楽しむ印象派

参考にフットボールを作品や芸術として捉えている人たちの言葉を挙げてみる。

作品

Jリーグ野々村チェアマンはフットボールの試合を「作品」と表現

「サッカーは『作品』。質の高いプレー、スタジアムの空気、サポーターの熱量が一体となった、魅力的な作品をたくさんつくることが、僕の挑戦」

芸術・アート

長谷部選手は「全く同じシーンがない芸術・アート」と表現

質問)周りの選手を生かす面白さってどこにありますか

サッカーの醍醐味って一人じゃなくて

周りの選手の兼ね合いというか

動きとか生かす生かされるの中で

そこになんか変な話

芸術じゃないですけどアートじゃないんですけど

なんかそういうのがすごく含まれてる気がして

全く同じシーンがないんですよね

35年ぐらいサッカーやってるんですけど

1回も同じシーンがないのがまた面白いですね