試合エンタメ度

【エンタメ度】京都1-2横浜F・マリノス(J1 第26節 2022.9.14)

「気迫」と「平静」

「優勝への気迫」と「残留への気迫」がぶつかる。

走行距離は111kmでイーブン。

マリノスの「チャレンジ&カバー」ビルドアップを、京都は前から激しいプレスで追い込み山のごとく立ちはだかった。

チャンスもシュートも倍近い。

京都が優勢!

あとはゴールだけ。

ところがどっこい

山にトンネルを開けることができないマリノスは航空便を頻繁に利用した。

地上だけでない、空中を繋ぐのもマリノス

参考:【エンタメ度】FC東京2-2横浜F・マリノス(J1・第28節・9月3日)

マリノスは通常運転!

勝ったのは通常運転に「優勝への気迫」をプラスしたマリノス。

一方「残留への気迫」でパフォーマンスを向上した京都は、マリノス以上にチャンスがありながら、なぜかチャンスほどゴールを決められなかった。

ドイツではストライカーがゴールするとき

「eiskalt(アイスカルト)」にゴールを決める

※eiskalt:氷のように冷静に

とツイッターでつぶやくことがありますが、

京都っぽく言い換えれば

「無心、平静」にゴールを決める

ゴールを決めるには「気迫」と「平静」が同居した「心」の状態が必要なのかもしれない。

この日の京都のパフォーマンスが通常運転なら、京都は今頃優勝争いに加わってもおかしくない位だった。

京都は「気迫」により特別にパフォーマンスが向上した中で、つまり「通常」とは異なる「心」の状態で、ゴール前の「平静」に欠けていた。だからゴールが入らない。

一方、通常のパフォーマンスに「気迫」をプラスしたマリノスは、ゴール前で「通常(平静)」のパフォーマンスを発揮した。

当たっているかどうかは分かりませんが、こう考えると今回の試合の結果現在の順位に納得感は出る。

夢想するジャパニーズ・フットボールの未来図

京都の激しいプレスに対してマリノスはどう対応したのか?

普段のマリノスならキーパーの高丘選手から繋ぐところ、高丘選手はロングフィードを多用した。

その高丘選手の対応から、試合の重要性や戦況を見極めチームの戦い方をコントロールしている印象を受けて、まるでキーパーが司令塔。

ゴールも決め傑出したパフォーマンスを披露したエドワルドは、攻守の要、勝利の立役者であり、マリノスのファン・サポーターからMOMに選ばれた。

その陰で、司令塔としてロングフィードでチームをコントロールする高丘選手のパフォーマンスに新しいフットボールへの期待が膨らんだ。

キーパーが司令塔で、ボールを散らし、アシストもし、スイーパーにもなる。

それ以外のフィールドの選手は多様なポジションをこなす総合職フットボーラーで、点も取るしアシストもする。控えという概念はなく20人が平均5点を取りチームのシーズン総計100点を目指すフットボール。

これが個人的に期待する未来のジャパニーズ・フットボールの一つ。

総合職フットボールの

ペップ・グアルディオラのマンチェスターシティが先に行くのかと思っていましたが、世界屈指のセンターフォワードであるハーランドを必要としたことで、ペップのがフィールドの選手がみんな点も取りアシストもする総合職フットボールのではなかったと考えられる。

スペイン語caminoカミノ
イタリア語camminoカンミーノ

歩く

スペイン語caminarカミナール
イタリア語camminareカンミナーレ

参考:教会で神の道を歩く

やっぱり、欧米は総合職より専門職のcamino(カミノ:)をcaminar(カミナーレ:歩く)方が自然で、日本は総合職の歩くことも自然なことなのかもしれない。

キーパーが司令塔スイーパー

他の選手は点も取りアシストもディフェンスもする総合職フットボーラー

(司令塔スイーパーキーパーも相当な総合職のような気がする)

ぶっ飛んだ発想ですがワクワク感もある!

エンタメ度
エンタメ要素スマイル合計
アグレッシブ
Aggressive
1026
ビューティフル
Beautiful
8
クリエイティブ
Creative
8

視聴履歴

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エンタメ度について

味付け風味

Entertaiment(面白い)度

要素

  • Aggressive(アグレッシブ)
  • Beautiful(ビューティフル)
  • Creative(クリエイティブ)
Aggressive(アグレッシブ)
  • シュート多く
  • 反則少ない
Beautiful(ビューティフル)

個人、グループ、チーム戦術が整っていてスムーズにプレーする。つまり意図した個人、グループ、チームプレーがビューティフル。

Creative(クリエイティブ)
  • アッと驚く意外性のあるプレー

 フットボールも文化になる、またはなりつつあるとすれば、食文化である「ラーメン、カレー、すし」などの「国民食」のように、多くの視聴者に好まれる「日本的なエンタメ試合」が増えていてもおかしくない。

 そして多くの国民が「美味しい」と思う料理が「日本食文化」となるように、多くの視聴者が「面白い(美味しい)」と感じる試合が「日本フットボール文化試合のエンタメ面における)」になるのかもしれない。

 ただし、この採点は個人的好みによるものです。

個人的「Entertaiment(面白さ)」順位表

試合時間が同時だと仮定してライブで視聴するならどのチームの試合を見たいか?」の基準で順位付け。

または、後から視聴する場合の「見たい順」

結果「個人的好み」に合う「Entertaiment(面白い)度」の高いチームで、見ていて「スマイル」になる試合をするチームの順番。

イレブン(スペイン語:once:オンセ)
Noチームカテゴリー監督
1横浜F・マリノスJ1ポステコグルー
ケヴィン・マスカット
2川崎フロンターレJ1鬼木達
3日本女子代表&U-20代表池田太
4サンフレッチェ広島レジーナWE中村伸
5ロアッソ熊本J2大木武
6アルビレックス新潟J2松橋力蔵
7サンフレッチェ広島J1ミヒャエル・スキッベ
8マンチェスターシティプレミアペップ・グアルディオラ
9セレッソ大阪J1小菊昭雄
10サガン鳥栖J1川井健太
11東京23FC関東1部小松祐己
サブメンバー
Noチームカテゴリー監督
sub東京VベレーザWE竹本一彦

※課題

 視聴できているチームは限られる。

 理由は、食事と似ていて満足する試合が多いのでお腹一杯になり、他のチームの試合を見れないので。

 逆に考えると、日本人が美味しいと感じる日本食のように、個人的にはJリーグも日本人が面白いと感じて満足する文化(エンターテインメント)になってきているのではないかと思っている。

※欧州と日本のフットボールは別競技

 欧州と日本のフットボールは別競技という話を聞きますが、欧州と日本の食文化は別物のように日本のフットボールが日本人の好みに合う(試合のエンターテインメント性における)文化になってきている一つの根拠になるかもしれない。

 例えば、ドイツの「ソーセージ&ビール」文化と日本の「ラーメン、カレー、すし」文化が別物のようにドイツと日本のフットボールは別競技であった方が文化的だと考えられる。

 そこで日本の「ラーメン、カレー、すし」文化にあたる日本のフットボールはどんなフットボールなのか?面白いと感じるチームの試合から探ぐって楽しむことができるのではないかと期待している。

狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボール

チーム例

チームカテゴリー監督
日本女子代表&U-20代表池田太
ロアッソ熊本J2大木武
東京23FC関東1部小松祐己

 狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボールは、魅力的に映り、日本人の感性にも合って「試合のエンターテインメント性における文化」になる可能性もあるのではないかと期待している。

 日本と欧州の都市構造という文化面を比較して考えると、日本の都市部は狭いエリアに雑多な建物が混在していて、欧州は左右対称(シンメトリー)な区画に統一感のある建物で構成されているイメージ。

日本

都市構造狭いエリアで雑多な建物
フットボール狭いエリアで数人がパスを繋ぐ

欧州

都市構造左右対称(シンメトリー)な区画に統一感のある建物
フットボール左右対称(シンメトリー)な配置で統一感のある距離間

参考)【エンタメ度】熊本1-0東京V(J2・第33節・8月28日)

名所「スクランブル交差点」フットボール

 「狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐこと」は大勢の人が「スクランブル交差点」を渡るイメージにどこか近いかもしれない。

 「スクランブル交差点」は全国にどれだけあるのか分かりませんが、日本人として特別のものという感覚ではなく普通のものだったと思います。そんな日本の日常が海外の人達にとって特別なものらしく渋谷のスクランブル交差点は日本旅行の名所となった。

日本人にとっては普通で、海外の人にとっては特別なもの

これは物凄い差別化になっていると考えられる。

日本人にとっては普通のフットボールで、海外の人にとっては特別なフットボール

それが日本フットボールの名所になるかもしれない。

「狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボール」が日本フットボールの名所「スクランブル交差点フットボール」になるかどうか注目したい。

参考)【エンタメ度】熊本1-0大宮(J2・第34節・9月4日)

基礎と流儀の職人集団系とチャレンジ大好き外資系

基礎と流儀の職人集団系

チームカテゴリー監督
川崎フロンターレJ1鬼木達

基礎(止めて蹴る)を極め

流儀(職人集団に合った状況判断・プレー選択)を体得した

一流の職人たちが

時代に合わせてチャレンジする

「伝統職人集団」的なチーム

チャレンジ大好き外資系

チームカテゴリー監督
横浜F・マリノスJ1ポステコグルー
ケヴィン・マスカット
FC東京J1アルベル

参考

ラーメン、カレー系の文化に発展するか?

 外資系「チャレンジ&カバー」フットボールを日本人が好み、自らの発想を加えながら日本風「チャレンジ&カバー」フットボールに発展させることができるのか?

 そうなってほしいと期待していますが、その筆頭に挙げられるのが松橋力蔵監督のアルビレックス新潟。ポステコグルーの下でコーチの経験を積んでいるようで、フットボールも似ている。

アルビレックス新潟のフットボールを

高速道路を作って走って遊園地へ行楽に出かける

というイメージに例えてみました。

  1. ボランチがコースを整備して高速道路を開通させる
  2. センターバックが縦に速く高速道路にボールを走らせる
  3. 高木&伊藤選手がテクニカルなインターチェンジの役割を果たし最適な道を選択する
  4. 目的地の遊園地エリアでは連携と創造の遊びを満喫する

 中国の面料理が日本のラーメンとなり、インドのスパイス料理が英国経由で日本のカレーとなったように、外資系「チャレンジ&カバー」フットボールが日本風「チャレンジ&カバー」フットボールになるのか楽しみです。

参考)【エンタメ度】横浜F・マリノス3-0湘南(J1 第25節 2022.9.3)