試合エンタメ度

【エンタメ度】すり合わせ・フットボール、日本代表のエクアドル戦

個人的なフットボールの見方は「内容が面白い」を優先。

面白い > 勝利

「面白い」の要素として「Aggressive(アグレッシブ)な勝負への執念」は重要ですが、個人的には「勝利だけで面白さのないフットボール」は遠慮して見ないようにしています。

森保監督Japanの視聴履歴は

  1. 就任当初、中島・南野・堂安3選手の躍動期は結構ワクワクして見た
  2. W杯予選が開始、勝負に徹したのか「勝利だけで面白さのないフットボール」に変化したので見るのを遠慮
  3. W杯も近づきブラジル戦から再び期待して見るようになった

アメリカ戦は形も見え期待を抱かせてくれた。

その期待を持って見たエクアドル戦。

日本は形がなかなか作れない。

期待が幻想に変わりそうな程、エクアドルの「早くて激しいプレス」と「ゴール前の危険な場所に繰り返し上げてくる正確無比なコーナーキック」で日本が押し込まれた。

ちょっと待てよ!

このレベルでは見劣りする選手もいるように思えるが、エクアドル強くね!

そこで今年のエクアドル代表のスタッツを調べた。

ファール

ほぼ毎試合多めのファール数。ただし日本戦は日本の方がファールが多い。

パラグアイ戦はファールの多いパラグアイが勝利している。

「ファール」でも止めるという戦い方は「早くて激しいプレス」を象徴しているかもしれない。

エクアドル相手対戦相手試合日
(2022年)
スコア勝敗
2012ブラジル1月27日1-1
1816ペルー2月1日1-1
1421パラグアイ3月24日1-3
218アルゼンチン3月29日1-1
188ナイジェリア6月2日1-0
1813メキシコ6月5日0-0
1815カーボベルデ6月11日1-0
139サウジアラビア9月23日0-0
1116日本9月27日0-0
コーナーキック

ゴール前の危険な場所に繰り返し上げてくる正確無比なコーナーキック」を有効活用するために、ほとんどの試合で多くコーナーキックを取っている。

エクアドル相手対戦相手試合日
(2022年)
スコア勝敗
61ブラジル1月27日1-1
66ペルー2月1日1-1
62パラグアイ3月24日1-3
62アルゼンチン3月29日1-1
211ナイジェリア6月2日1-0
43メキシコ6月5日0-0
50カーボベルデ6月11日1-0
83サウジアラビア9月23日0-0
73日本9月27日0-0
シュート

シュートは、ほぼイーブン

エクアドル相手対戦相手試合日
(2022年)
スコア勝敗
10 (1)12 (6)ブラジル1月27日1-1
10 (3)12 (5)ペルー2月1日1-1
13 (4)10 (2)パラグアイ3月24日1-3
10 (3)6 (2)アルゼンチン3月29日1-1
12 (5)14 (4)ナイジェリア6月2日1-0
9 (1)9 (2)メキシコ6月5日0-0
16 (7)3 (1)カーボベルデ6月11日1-0
11 (6)5 (2)サウジアラビア9月23日0-0
12 (4)9 (4)日本9月27日0-0
ポゼッション

ポゼッションは、ほぼイーブン

エクアドル相手対戦相手試合日
(2022年)
スコア勝敗
4654ブラジル1月27日1-1
3763ペルー2月1日1-1
5743パラグアイ3月24日1-3
4753アルゼンチン3月29日1-1
5050ナイジェリア6月2日1-0
4951メキシコ6月5日0-0
6139カーボベルデ6月11日1-0
5941サウジアラビア9月23日0-0
5050日本9月27日0-0

参考:espn.com

エクアドルは「赤道(ecuador)」が通る南米国家

エクアドル代表がシュート数とポゼッション率を相手チームとおよそ「イコール」にしたがる?のは

エクアドル(Ecuador)が地球を「イコール」に分ける赤道(ecuador)が通る国だから?

赤道
スペイン語ecuadorエクワドール
ポルトガル語equadorエクワドール
イタリア語equatoreエクワトーレ
フランス語équateurエクワトゥール
イコール(equal)
スペイン語igualイグワル
ポルトガル語igualイグワウ
イタリア語ugualeウグワーレ
フランス語égalエガル
同じにする(make equal)
スペイン語igualarイグワラール
ポルトガル語igualarイグワラール
イタリア語uguagliareウグワリャーレ
フランス語égaliserエガリゼ

スペイン語「igualada(イグワラダ)」

  • 同点、引き分け
  • 同等の(igualarの過去分詞:女性単数形)
平等(equality)
スペイン語igualdadイグワルダ
ポルトガル語igualdadeイグワウダージ
イタリア語uguaglianzaウグワリャンツァ
フランス語égalitéエガリテ

参考:同点ゴール

エクアドルのフットボールは数字にも表れているように

早くて激しいプレス」で押し込んでコーナーキックを取り、「ゴール前の危険な場所に繰り返し上げてくる正確無比なコーナーキック」でゴールを狙う。

そして、ブラジル、アルゼンチン、メキシコなどの強豪に対しても同じように戦って同じようなスタッツを出す。

強いぜ!エクアドル!

このエクアドルに対して、もちろん見劣りする選手もいたが引き分けという結果はチームとしては良かったのかもしれない。

森保一監督は「戦術が無い(少ない)」のではという批判もなんのその、2000年以降で20試合以上指揮した日本代表監督の中で圧倒的な勝率一位。

監督試合勝率任期
森保一49356871%2018-
オシム20132565%2006-2007
ハリルホジッチ38219855%2015-2018
ザッケローニ5530121355%2010-2014
ジーコ7138151854%2002-2006
岡田武史4926121153%2007-2010
トルシエ5023151246%1998-2002

強いエクアドルとも引き分けた。

「マニュアル・フットボール」と「すり合わせ・フットボール」

「戦術が無い(少ない)」のに勝率一位の不思議。

勝率一位なのは、対戦相手に恵まれたからだろうか?

それとも、森保監督の選手選考&起用が良いのか?

「戦術が無い(少ない)」方が日本人選手は活躍できるのだろうか?

これは面白い現象です。

「戦術が多い」ということは「決まりごとが多い」つまり「マニュアルが充実」

いわゆる「マニュアル・フットボール」

では「戦術が無い(少ない)」場合どうするか?

選手たちで意見を出し合いアイデアをすり合わせる必要がある。

いわゆる「すり合わせ・フットボール」

もし選手間で「すり合わせ」ができる間柄・雰囲気にチームがなっていれば、強いということか?!

逆に「すり合わせ」ができない間柄・雰囲気のチームであれば、壊滅しそうです。

森保監督のフットボールを「すり合わせ・フットボール」だと仮定すると、チームにとって1番大事なのは「すり合わせ」ができる間柄・雰囲気になること。

森保監督が「すり合わせ」ができる間柄・雰囲気のチーム作りに長けていると考えると「戦術が無い(少ない)」のに勝率一位の不思議が解消されそう。

なるほど「すり合わせ・フットボール」だと内容を面白くする方向へ行くのは難しそう。

しかし「すり合わせ」によって可能なグループ芸術もあるはず。

たとえばグループで創作するストリートダンス。

W杯で「ストリートダンス・フットボール」を披露するまで「すり合わせ」ができたら驚愕します。それでも少し期待したい。

エンタメ度
エンタメ要素スマイル合計
アグレッシブ
Aggressive
515
ビューティフル
Beautiful
5
クリエイティブ
Creative
5

エンタメ度について

味付け風味

Entertaiment(面白い)度

要素

  • Aggressive(アグレッシブ)
  • Beautiful(ビューティフル)
  • Creative(クリエイティブ)
Aggressive(アグレッシブ)
  • シュート多く
  • 反則少ない
Beautiful(ビューティフル)

個人、グループ、チーム戦術が整っていてスムーズにプレーする。つまり意図した個人、グループ、チームプレーがビューティフル。

Creative(クリエイティブ)
  • アッと驚く意外性のあるプレー

 フットボールも文化になる、またはなりつつあるとすれば、食文化である「ラーメン、カレー、すし」などの「国民食」のように、多くの視聴者に好まれる「日本的なエンタメ試合」が増えていてもおかしくない。

 そして多くの国民が「美味しい」と思う料理が「日本食文化」となるように、多くの視聴者が「面白い(美味しい)」と感じる試合が「日本フットボール文化試合のエンタメ面における)」になるのかもしれない。

 ただし、この採点は個人的好みによるものです。

個人的「Entertaiment(面白さ)」順位表

試合時間が同時だと仮定してライブで視聴するならどのチームの試合を見たいか?」の基準で順位付け。

または、後から視聴する場合の「見たい順」

結果「個人的好み」に合う「Entertaiment(面白い)度」の高いチームで、見ていて「スマイル」になる試合をするチームの順番。

イレブン(スペイン語:once:オンセ)
Noチームカテゴリー監督
1横浜F・マリノスJ1ポステコグルー
ケヴィン・マスカット
2川崎フロンターレJ1鬼木達
3日本女子代表&U-20代表池田太
4サンフレッチェ広島レジーナWE中村伸
5ロアッソ熊本J2大木武
6アルビレックス新潟J2松橋力蔵
7サンフレッチェ広島J1ミヒャエル・スキッベ
8マンチェスターシティプレミアペップ・グアルディオラ
9セレッソ大阪J1小菊昭雄
10サガン鳥栖J1川井健太
11東京23FC関東1部小松祐己
サブメンバー
Noチームカテゴリー監督
sub東京VベレーザWE竹本一彦

※課題

 視聴できているチームは限られる。

 理由は、食事と似ていて満足する試合が多いのでお腹一杯になり、他のチームの試合を見れないので。

 逆に考えると、日本人が美味しいと感じる日本食のように、個人的にはJリーグも日本人が面白いと感じて満足する文化(エンターテインメント)になってきているのではないかと思っている。

※欧州と日本のフットボールは別競技

 欧州と日本のフットボールは別競技という話を聞きますが、欧州と日本の食文化は別物のように日本のフットボールが日本人の好みに合う(試合のエンターテインメント性における)文化になってきている一つの根拠になるかもしれない。

 例えば、ドイツの「ソーセージ&ビール」文化と日本の「ラーメン、カレー、すし」文化が別物のようにドイツと日本のフットボールは別競技であった方が文化的だと考えられる。

 そこで日本の「ラーメン、カレー、すし」文化にあたる日本のフットボールはどんなフットボールなのか?面白いと感じるチームの試合から探ぐって楽しむことができるのではないかと期待している。

狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボール

チーム例

チームカテゴリー監督
日本女子代表&U-20代表池田太
ロアッソ熊本J2大木武
東京23FC関東1部小松祐己

 狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボールは、魅力的に映り、日本人の感性にも合って「試合のエンターテインメント性における文化」になる可能性もあるのではないかと期待している。

 日本と欧州の都市構造という文化面を比較して考えると、日本の都市部は狭いエリアに雑多な建物が混在していて、欧州は左右対称(シンメトリー)な区画に統一感のある建物で構成されているイメージ。

日本

都市構造狭いエリアで雑多な建物
フットボール狭いエリアで数人がパスを繋ぐ

欧州

都市構造左右対称(シンメトリー)な区画に統一感のある建物
フットボール左右対称(シンメトリー)な配置で統一感のある距離間

参考)【エンタメ度】熊本1-0東京V(J2・第33節・8月28日)

名所「スクランブル交差点」フットボール

 「狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐこと」は大勢の人が「スクランブル交差点」を渡るイメージにどこか近いかもしれない。

 「スクランブル交差点」は全国にどれだけあるのか分かりませんが、日本人として特別のものという感覚ではなく普通のものだったと思います。そんな日本の日常が海外の人達にとって特別なものらしく渋谷のスクランブル交差点は日本旅行の名所となった。

日本人にとっては普通で、海外の人にとっては特別なもの

これは物凄い差別化になっていると考えられる。

日本人にとっては普通のフットボールで、海外の人にとっては特別なフットボール

それが日本フットボールの名所になるかもしれない。

「狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボール」が日本フットボールの名所「スクランブル交差点フットボール」になるかどうか注目したい。

参考)【エンタメ度】熊本1-0大宮(J2・第34節・9月4日)

折り紙フットボール

実況でも耳にする

「良い形をつくりました」

「良い形ですね」

の「良い形」の「形」とは何なのか?

「形」を別の表現にしたらどうなるのか?

気になって思いついたのが

「良い形」→「良い作品」

その「作品」を日本風アートに絞って

「作品」→「折り紙」

になった。

つまり「折り紙フットボール」

狭いスペース(四角い千代紙)に

正確にボールを繋いで(折り目正しく折り目を付けて)つくる

良い形(良い作品=折り紙)

参考)【エンタメ度】折り紙フットボール

基礎と流儀の職人集団系とチャレンジ大好き外資系

基礎と流儀の職人集団系

チームカテゴリー監督
川崎フロンターレJ1鬼木達

基礎(止めて蹴る)を極め

流儀(職人集団に合った状況判断・プレー選択)を体得した

一流の職人たちが

時代に合わせてチャレンジする

「伝統職人集団」的なチーム

チャレンジ大好き外資系

チームカテゴリー監督
横浜F・マリノスJ1ポステコグルー
ケヴィン・マスカット
FC東京J1アルベル

参考

ラーメン、カレー系の文化に発展するか?

 外資系「チャレンジ&カバー」フットボールを日本人が好み、自らの発想を加えながら日本風「チャレンジ&カバー」フットボールに発展させることができるのか?

 そうなってほしいと期待していますが、その筆頭に挙げられるのが松橋力蔵監督のアルビレックス新潟。ポステコグルーの下でコーチの経験を積んでいるようで、フットボールも似ている。

アルビレックス新潟のフットボールを

高速道路を作って走って遊園地へ行楽に出かける

というイメージに例えてみました。

  1. ボランチがコースを整備して高速道路を開通させる
  2. センターバックが縦に速く高速道路にボールを走らせる
  3. 高木&伊藤選手がテクニカルなインターチェンジの役割を果たし最適な道を選択する
  4. 目的地の遊園地エリアでは連携と創造の遊びを満喫する

 中国の面料理が日本のラーメンとなり、インドのスパイス料理が英国経由で日本のカレーとなったように、外資系「チャレンジ&カバー」フットボールが日本風「チャレンジ&カバー」フットボールになるのか楽しみです。

参考)【エンタメ度】横浜F・マリノス3-0湘南(J1 第25節 2022.9.3)