試合エンタメ度

【エンタメ度】横浜F・マリノス「信頼ネット・みんなチャレンジ・フットボール」

信頼ネット・みんなチャレンジ・フットボール

名古屋グランパス vs 横浜F・マリノス(J1第31節)

マリノスの「信頼を繋ぐチャレンジ&カバーフットボール」が綺麗に披露された試合となった。

マリノスのパフォーマンスが良かったのもあったが、グランパスの戦い方がマリノス対策よりも何か新しい挑戦を優先していて、マリノスとしてもやりやすかったのかもしれない。

ACL圏内の争いも残留争いも関係なくなったグランパスは、来季に向けて新たな挑戦をしてもおかしくない順位にいる。

ではグランパスが新たな挑戦をしていると仮定して、その挑戦とは何だろうか?

長谷川健太監督のフットボールの印象は、

ディフェンスをガッチガチに固め、攻撃はフォワードのクオリティにお任せ

(※昔の印象で、現在は分からない)

マリノスとグランパスの2チームは図らずも11月に「バスストップ」の「スペシャル・ワン」モウリーニョ監督のASローマと親善試合をするようですが、

言い換えれば、ゴール前にバスを並べ、救世主にゴールを託す

バスストップ・サルバドール(救世主)・フットボール

スペイン語「salvador:サルバドール(救世主)」の語源は「安全な」ですから、「バスストップ・サルバドール(救世主)・フットボール」は正しく「安全第一フットボール」

安全な
スペイン語salvoサルボ
イタリア語salvoサルヴォ
救う/助ける/守る
スペイン語salvarサルバール
イタリア語salvareサルバーレ
救世主
スペイン語salvadorサルバドール
イタリア語salvatoreサルヴァトーレ
救済
スペイン語salvaciónサルバシオン
イタリア語salvezzaサルヴェッツァ

スペイン語

salvador(救世主)が

salvar(救済する)

salvo(安全な)

salvación(救済)

イタリア語

salvatore(救世主)が

salvare(救済する)

salvo(安全な)

salvezza(救済)

参考:塩が救世主

その姿は昔のイタリアのフットボールに似ていて

ディフェンダーがカテナチオで守り、天才ストライカーが試合を決める

これを中世イタリアのパトロン社会に例えると、

パトロンがカネのチカラで街を守り、天才芸術家を育てて街をアピールする

パトロン(カテナチオ)・天才芸術家・フットボール

これが長谷川健太監督の(昔?の)フットボールのイメージでした。

30試合の合計で比べると最少失点だったカッチカチのカテナチオなグランパスはイメージのままですが、この試合で何か新しい攻撃の形に挑戦していたような印象を受けた。

パスサッカー

つい先日スイスの国際スポーツ研究センター「CIES Football Observatory」が1試合平均パス本数のランキングを発表。

対象

  • リーグ数:71
  • チーム数:1226
  • シーズン:2022又は2022/23
順位パス本数チーム
1754マンチェスターシティ
2713アルビレックス新潟
3708ベンフィカ
4693パリサンジェルマン
19631横浜F・マリノス
20630川崎フロンターレ

そうそうたる面々の中に、J2で首位を走るアルビレックス新潟が2位に入り、マリノスとフロンターレも上位に食い込んでいる。

このランキングからも「パスによる攻撃の形」を作らないとリーグで勝てなくなっている傾向が見えてくる。

グランパスは「パスによる攻撃の形」へのチャレンジを始めたのだろうか?

以前に「名古屋1-1川崎(J1 第22節 2022.9.14)」で次のようにグランパスのフットボールを表現していました。

ミニカー・チョロQ・フットボール

意外?だったのが名古屋の戦い方。長谷川健太監督になって何試合か見たことがあるかもしれないが、これと言った印象は残っていなかった。

しかし今回は名古屋の強みを感じた。

それは

セキュリティー&アジリティー

GK&DFの安心感(セキュリティー)とMF&FWのちょこまか感(アジリティー)

この試合は

カー!と言えば グーネット

の「プロトコーポレーション DAY」マッチ

名古屋の強みは

カー!と言えば

安全(セキュリティー)と走り(アジリティー)

特に走りに関しては、ちょこまか・ちょこまか、ビュンビュン・ビュンビュン、とまるでチョロQがフィールドを走り回っているかのよう!

名前の由来はチョロチョロ走るキュート(綴りは cute だが、語調 ([kjuːt]) からQに引っ掛け)な車

Wikipedia

とてもグー(good)でした。

カー!と言えば グー

カーは安全(セーフネット)第一!GK&DFの安心感!

カー!と言えば (セーフ)ネット

今回はメンバー構成によるものかもしれないが、今後のドライブ先に注目です!

グランパスはチョロQではなくトミカ「グランパスくんカー」でした。

グランパスはフットボール以外のチャレンジが好きなのだろうか?

名古屋コーチンの卵を使用した名古屋新名物「ぴよりん」とコラボした「グランパスぴよりんチャレンジ」を行ったようです。

グランパスのフットボールチャレンジの形も、まだ生まれたばかりの「ひよこ」?!だったのかもしれない。

名古屋の「ひよこ」がブランド地鶏「名古屋コーチン」へと育つように、グランパスのチャレンジが味(コク)のある名古屋ブランド・フットボールに成長してほしい。

マリノスのフットボールは、守備を固め、救世主にゴールを託す

バスストップ・サルバドール(救世主)・フットボール

と異なり、信頼のネットを構築し、みんなでチャレンジするフットボール

信頼ネット・みんなチャレンジ・フットボール

前回の「試し合い・しあわせ・フットボール」でチャレンジをスペイン語とイタリア語から「信頼できる場所を離れる」に例えた。

挑戦
言語挑戦挑戦する
スペイン語デサフィオ
desafío
デサフィアール
desafiar
イタリア語スフィーダ
sfida
スフィダーレ
sfidare

 スペイン語とイタリア語の「挑戦」は、「信頼」できる場所から出ること。

「信頼」から「出る」→「挑戦」

信用・信頼、信仰

  • スペイン語:fe(フェ)
  • イタリア語:fede(フェーデ)

英語の「信用・信頼:faith(フェイス)」と語源が同じ

参考)スペイン語とイタリア語で「-de-」の有無

スペイン語pieピエ
イタリア語piedeピエデ

※英語の「pedal(ペダル)」と語源がつながる

信じる・信頼する

  • スペイン語:fiar(フィアール)
  • イタリア語:fidare(フィダーレ)

信じられる、保証されているところから出る挑戦する

  • スペイン語:desafiar(デサフィアール)
  • イタリア語:sfidare(スフィダーレ)

接頭辞「des/s」は「~から出る」意味合い。

イタリア語は「dis」が「s」に変化した。

 マリノスも札幌も試合中に色々なチャレンジをしていると思いますが、特に「自身にとって信頼できる自分のポジションを離れる」→「信頼できる場所を離れる」→「チャレンジ」が目立ちます。

「信頼できる場所を離れる」チャレンジにはチーム内の「信頼ネット」が必要。

マリノスはみんなで信頼ネットワークを構築し、みんなでチャレンジするシステムが成熟しているから、(信頼を渡す)パスワークもスムーズ。

信頼ネット・みんなチャレンジ・フットボールのマリノスが、新しい攻撃の形を模索し始めたグランパスに快勝した試合だったように見えた。

エンタメ度
エンタメ要素スマイル合計
アグレッシブ
Aggressive
1030
ビューティフル
Beautiful
10
クリエイティブ
Creative
10

視聴履歴

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エンタメ度について

味付け風味

Entertaiment(面白い)度

要素

  • Aggressive(アグレッシブ)
  • Beautiful(ビューティフル)
  • Creative(クリエイティブ)
Aggressive(アグレッシブ)
  • シュート多く
  • 反則少ない
Beautiful(ビューティフル)

個人、グループ、チーム戦術が整っていてスムーズにプレーする。つまり意図した個人、グループ、チームプレーがビューティフル。

Creative(クリエイティブ)
  • アッと驚く意外性のあるプレー

 フットボールも文化になる、またはなりつつあるとすれば、食文化である「ラーメン、カレー、すし」などの「国民食」のように、多くの視聴者に好まれる「日本的なエンタメ試合」が増えていてもおかしくない。

 そして多くの国民が「美味しい」と思う料理が「日本食文化」となるように、多くの視聴者が「面白い(美味しい)」と感じる試合が「日本フットボール文化試合のエンタメ面における)」になるのかもしれない。

 ただし、この採点は個人的好みによるものです。

個人的「Entertaiment(面白さ)」順位表

試合時間が同時だと仮定してライブで視聴するならどのチームの試合を見たいか?」の基準で順位付け。

または、後から視聴する場合の「見たい順」

結果「個人的好み」に合う「Entertaiment(面白い)度」の高いチームで、見ていて「スマイル」になる試合をするチームの順番。

イレブン(スペイン語:once:オンセ)
Noチームカテゴリー監督
1横浜F・マリノスJ1ポステコグルー
ケヴィン・マスカット
2川崎フロンターレJ1鬼木達
3日本女子代表&U-20代表池田太
4サンフレッチェ広島レジーナWE中村伸
5ロアッソ熊本J2大木武
6アルビレックス新潟J2松橋力蔵
7サンフレッチェ広島J1ミヒャエル・スキッベ
8マンチェスターシティプレミアペップ・グアルディオラ
9セレッソ大阪J1小菊昭雄
10サガン鳥栖J1川井健太
11東京23FC関東1部小松祐己
サブメンバー
Noチームカテゴリー監督
sub東京VベレーザWE竹本一彦

※課題

 視聴できているチームは限られる。

 理由は、食事と似ていて満足する試合が多いのでお腹一杯になり、他のチームの試合を見れないので。

 逆に考えると、日本人が美味しいと感じる日本食のように、個人的にはJリーグも日本人が面白いと感じて満足する文化(エンターテインメント)になってきているのではないかと思っている。

※欧州と日本のフットボールは別競技

 欧州と日本のフットボールは別競技という話を聞きますが、欧州と日本の食文化は別物のように日本のフットボールが日本人の好みに合う(試合のエンターテインメント性における)文化になってきている一つの根拠になるかもしれない。

 例えば、ドイツの「ソーセージ&ビール」文化と日本の「ラーメン、カレー、すし」文化が別物のようにドイツと日本のフットボールは別競技であった方が文化的だと考えられる。

 そこで日本の「ラーメン、カレー、すし」文化にあたる日本のフットボールはどんなフットボールなのか?面白いと感じるチームの試合から探ぐって楽しむことができるのではないかと期待している。

狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボール

チーム例

チームカテゴリー監督
日本女子代表&U-20代表池田太
ロアッソ熊本J2大木武
東京23FC関東1部小松祐己

 狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボールは、魅力的に映り、日本人の感性にも合って「試合のエンターテインメント性における文化」になる可能性もあるのではないかと期待している。

 日本と欧州の都市構造という文化面を比較して考えると、日本の都市部は狭いエリアに雑多な建物が混在していて、欧州は左右対称(シンメトリー)な区画に統一感のある建物で構成されているイメージ。

日本

都市構造狭いエリアで雑多な建物
フットボール狭いエリアで数人がパスを繋ぐ

欧州

都市構造左右対称(シンメトリー)な区画に統一感のある建物
フットボール左右対称(シンメトリー)な配置で統一感のある距離間

参考)【エンタメ度】熊本1-0東京V(J2・第33節・8月28日)

名所「スクランブル交差点」フットボール

 「狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐこと」は大勢の人が「スクランブル交差点」を渡るイメージにどこか近いかもしれない。

 「スクランブル交差点」は全国にどれだけあるのか分かりませんが、日本人として特別のものという感覚ではなく普通のものだったと思います。そんな日本の日常が海外の人達にとって特別なものらしく渋谷のスクランブル交差点は日本旅行の名所となった。

日本人にとっては普通で、海外の人にとっては特別なもの

これは物凄い差別化になっていると考えられる。

日本人にとっては普通のフットボールで、海外の人にとっては特別なフットボール

それが日本フットボールの名所になるかもしれない。

「狭いエリアで数人の選手がぐるぐる回ってボールをポンポン繋ぐフットボール」が日本フットボールの名所「スクランブル交差点フットボール」になるかどうか注目したい。

参考)【エンタメ度】熊本1-0大宮(J2・第34節・9月4日)

折り紙フットボール

実況でも耳にする

「良い形をつくりました」

「良い形ですね」

の「良い形」の「形」とは何なのか?

「形」を別の表現にしたらどうなるのか?

気になって思いついたのが

「良い形」→「良い作品」

その「作品」を日本風アートに絞って

「作品」→「折り紙」

になった。

つまり「折り紙フットボール」

狭いスペース(四角い千代紙)に

正確にボールを繋いで(折り目正しく折り目を付けて)つくる

良い形(良い作品=折り紙)

参考)【エンタメ度】折り紙フットボール

基礎と流儀の職人集団系とチャレンジ大好き外資系

基礎と流儀の職人集団系

チームカテゴリー監督
川崎フロンターレJ1鬼木達

基礎(止めて蹴る)を極め

流儀(職人集団に合った状況判断・プレー選択)を体得した

一流の職人たちが

時代に合わせてチャレンジする

「伝統職人集団」的なチーム

チャレンジ大好き外資系

チームカテゴリー監督
横浜F・マリノスJ1ポステコグルー
ケヴィン・マスカット
FC東京J1アルベル

参考

ラーメン、カレー系の文化に発展するか?

 外資系「チャレンジ&カバー」フットボールを日本人が好み、自らの発想を加えながら日本風「チャレンジ&カバー」フットボールに発展させることができるのか?

 そうなってほしいと期待していますが、その筆頭に挙げられるのが松橋力蔵監督のアルビレックス新潟。ポステコグルーの下でコーチの経験を積んでいるようで、フットボールも似ている。

アルビレックス新潟のフットボールを

高速道路を作って走って遊園地へ行楽に出かける

というイメージに例えてみました。

  1. ボランチがコースを整備して高速道路を開通させる
  2. センターバックが縦に速く高速道路にボールを走らせる
  3. 高木&伊藤選手がテクニカルなインターチェンジの役割を果たし最適な道を選択する
  4. 目的地の遊園地エリアでは連携と創造の遊びを満喫する

 中国の面料理が日本のラーメンとなり、インドのスパイス料理が英国経由で日本のカレーとなったように、外資系「チャレンジ&カバー」フットボールが日本風「チャレンジ&カバー」フットボールになるのか楽しみです。

参考)【エンタメ度】横浜F・マリノス3-0湘南(J1 第25節 2022.9.3)