試合エンタメ度

日本風「チャレンジ&カバー」の新潟と「オールコート鳥かご」の札幌

J1リーグの第3節(3月4日)

アルビレックス新潟 vs 北海道コンサドーレ札幌

この試合を見て個人的に最も感動したのが、札幌がフィールド一杯に新潟の全選手を取り囲んでポゼッションする

オールコート鳥かご

をしているように映ったこと。

なかなか新潟がボールを取れない。

ボールを取られれば、鳥かごが収縮して、新潟のボールホルダーを取り囲む。

そして鳥かごは対角線にパスを通すことがゲームのハイライトでもある。

札幌はボールを周遊させながら

躊躇なく何本もオールコートで長い対角線フィードを通した。

新潟の

「高速道路&遊園地」フットボール

に対して

札幌は

「周遊旅行&飛行」フットボール

高速や飛行を利用し色んな所を周遊しながら遊園地も楽しめるエンターテイメント満載の試合でした。

新潟は「チャレンジ&カバー」フットボール、札幌は「オールコートでデュエル・チャレンジ」をするので、お互いにチャレンジをし合う「試し合い・しあわせ・フットボール」になるのが自然なのかもしれない。

なぜなら、この展開は新潟と同系統と思われる横浜F・マリノスが昨年札幌と対戦した時も感じていて、その時のコメントは

横浜F・マリノス vs 北海道コンサドーレ札幌(J1第30節)はまさに「試(トライ・チャレンジ)し合い

 マリノスは持ち前の「チャレンジ&カバー」で縦に速くパスを繋いだ攻撃を「試す(トライ・チャレンジ)

 札幌はオールコート(フィールド全面に)ワンツーマンでデュエルを「試す(トライ・チャレンジ)

 従ってこの試合は「試(トライ・チャレンジ)し合い

※参考:試し合い・しあわせ・フットボール

新潟と横浜F・マリノスが同系統でも「テクニック」の組み入れ方に相違があるのかもしれないと、前節の横浜F・マリノスの試合の時に考え始めたが、そのコメントが

この「テクニック」とは「足元でこねるテクニック」だと感じる。

「こねる」のは日本人は好きですが、海外では「こねる」ことで「チャンス(時間やスペース)が失われる」または「ボールを取られるリスク」に繋がると考えられていると仮定すれば、「こねる」は「チャレンジ」とは反対のプレーになってしまう。

ただ、同系列と考えられる新潟の松橋力蔵監督が指揮する「チャレンジ&カバー」フットボールでは、いま旬のテクニシャン伊藤涼太郎選手が大活躍。松橋監督はポステコグルーの元でコーチを務め、おそらく「チャレンジ&カバー」指向であると思われるが、どこか日本的な感覚も反映しているかもしれない。

※参考:【横浜F・マリノス】「テクニック」と「チャレンジ&カバー」の関係

今世界で人気の日本食であるラーメン・カレーのように、外資系「チャレンジ&カバー」フットボールを日本風にアレンジしたジャパニーズ「チャレンジ&カバー」フットボールが世界を魅了する日が来るのか?期待したくなる。

ラーメン、カレー系の文化に発展するか?

 この外資系「チャレンジ&カバー」フットボールを日本人が好み、自らの発想を加えながら日本風「チャレンジ&カバー」フットボールに発展させることができるのか?

 そうなってほしいと期待していますが、その筆頭に挙げられるのが松橋力蔵監督のアルビレックス新潟。ポステコグルーの下でコーチの経験を積んでいるようで、フットボールも似ている。

 中国の面料理が日本のラーメンとなり、インドのスパイス料理が英国経由で日本のカレーとなったように、外資系「チャレンジ&カバー」フットボールが日本風「チャレンジ&カバー」フットボールになるのか楽しみです。

※参考:チャレンジ&カバー・フットボール

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