WEリーグの第12節(3月26日)
大宮アルディージャVENTUS vs ノジマステラ神奈川相模原
大宮Vは
N相模原の「ぐるポンフットボール」によって
ペナルティーエリア内で再三ピンチを迎える。
どれだけパスを繋がれてゴール前に迫られても
ベテランの経験値ディフェンスなのか
慌てず騒がず最後の最後でブロックする。
東京Vベレーザと対戦した時は耐えるだけで疲れて攻撃に出れなかった。
風が不足?!
堅守で戦っている大宮は2点取られると厳しい。
緑茶を飲み過ぎ、ヒーリングミュージックを聞き過ぎて、攻撃するエネルギーが残っていなかった。
落ち着き過ぎた。絶え間ないまではいかなくとも、ある程度ヒーリングミュージックをかき消す、風(VENTUS:ベントス)が必要だったのかもしれない。
その風とは何か?
今シーズンの印象では「横に広く展開」にチャレンジしているイメージがあったので、左右に素早く展開し縦に風のような攻撃
字のごとく「V」の形の
「風(VENTUS:ベントス)」
のようなアタック
この試合では、サイドへ展開し、サイドから裏のスペースへ
風:ベントス(VENTUS)
のような速さで攻撃を仕掛けた。
まさに大宮Vは
堅守のベテラン(Veteran)・ディフェンス&速攻のベントス(Ventus)・アタック
一方のN相模原
杉田亜未&藤原加奈選手の2軸を中心に回る「ぐるポンフットボール」
前の試合(第11節浦和レッズレディース戦)では杉田選手が厳しいマークにつかれて、思ったような試合が出来ていなかった。
この試合の大宮は、特別な2軸対策を取っていなかったのか、2軸が自由に「ぐるポンフットボール」を生み出す。
大宮のペナルティーエリア内で「ぐるポンフットボール」の魅力的なパス&ムーブが見れた。
あとはゴールだけだったけど大宮のキーパー望月ありさ選手がスーパーだった。
どれだけ止めるの。
目の前でも止める。
ゴラッソになりそうなロングシュートも弾く。
まさに守護神、大宮の神だった。
大宮の「Veteranディフェンス&VentusアタックのVフットボール」とN相模原の「2軸ぐるポンフットボール」に魅せられた。
WEリーグ:順位とフットボールの印象
順位 | チーム | 勝点 | 試合 | フットボールの印象 |
---|---|---|---|---|
1 | 浦和L | 27 | 10 | パフェ・オーケストラ・フットボール |
2 | INAC神戸 | 27 | 11 | 全員ディフェンダー全員アタッカーのスペース大作戦 |
3 | 東京NB | 23 | 11 | 緑茶ヒーリングBGMフットボール |
4 | 大宮V | 15 | 11 | 「横に広く展開」にチャレンジ |
5 | S広島R | 15 | 11 | バランス良いフットボール |
6 | N相模原 | 14 | 11 | 「狭いエリアで数人の選手がポンポン繋ぐ(ぐるポンフットボール)」 |
7 | マイ仙台 | 14 | 11 | プレーの自由度が高そう、チームのまとまりがカギか?! |
8 | EL埼玉 | 12 | 11 | 守備「鏡ディフェンス」の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
9 | AC長野 | 9 | 11 | 鏡フットボールを習得しつつある?! |
10 | 千葉L | 9 | 11 | 縦に速い新幹線アタックから山手線・中央線(総武線)ポゼッションへ修正を模索中、鉄道フットボール?→監督交代 |
11 | 新潟L | 4 | 11 | 守備の構築優先。攻撃の色は模索中。 |
WEリーグの特色(個人的な印象)
日本人が好みそうな「柔らかいトラップ、丁寧なパス、繊細なドリブル」をする選手が多い(というかほぼ全員のように感じる)ので、狭い局面でのパス&ムーブのリズムが日本人の趣向に合うのではないか。
どのチームも急激に守備能力が上がり圧倒的な力の差を感じなくなった。
キック力が弱いことのプラス面も大きい。それはピッチ外にボールが出ることが少なく試合の流れが切れないことに繋がっている。試合が途切れないのはエンタメとして大きなアドバンテージ。
そこで気になるのは試合が途切れず交代選手がなかなかピッチに入れない場面。監督は交代のタイミングが難しいそう。
個人的なフットボールの見方
フットボールを即興的な芸術作品として印象的に見る
フットボール印象派
例えると絵の場合は作品が醸し出す雰囲気を楽しみ、漫画は絵やストーリーの展開を雰囲気で楽しむ感じ。芸術作品の雰囲気を独自の感性で楽しむ印象派。
参考にフットボールを作品や芸術として捉えている人たちの言葉を挙げてみる。
作品
Jリーグ野々村チェアマンはフットボールの試合を「作品」と表現
「サッカーは『作品』。質の高いプレー、スタジアムの空気、サポーターの熱量が一体となった、魅力的な作品をたくさんつくることが、僕の挑戦」
芸術・アート
長谷部選手は「全く同じシーンがない芸術・アート」と表現
質問)周りの選手を生かす面白さってどこにありますか
サッカーの醍醐味って一人じゃなくて
周りの選手の兼ね合いというか
動きとか生かす生かされるの中で
そこになんか変な話
芸術じゃないですけどアートじゃないんですけど
なんかそういうのがすごく含まれてる気がして
~
全く同じシーンがないんですよね
~
35年ぐらいサッカーやってるんですけど
1回も同じシーンがないのがまた面白いですね