地域フットボール

地域CL(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)とリーグ改革の希望的予想

 JFL昇格を争う地域CL(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)が11月11日(金)より始まる。

 地域CLの参加数は12チームだが、地域リーグ全体からJFLに昇格できる割合は「84チーム中2チーム(2/84)」とかなり低い。

 ちなみにドイツは「4/93」でスペインは「4/40」

 日本ではさらに3日連戦の過酷な日程があり、なおかつJ3からJFLへの降格も始まりそうな時期なので、JFL&地域リーグのリーグ構造改革が検討されていてもおかしくない。そこで希望的予想のブラッシュアップもしてみた。

(前回:JFL昇格を争う地域CLとJFL・地域リーグ改革予想

地域CL(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)

全国社会人サッカー連盟:日程・結果・Live(YouTube)

参加チーム数

12チーム

  • 各地域リーグのチャンピオン:9
  • トーナメント戦での勝ち残り:3
1次ラウンド
  • 11月11日(金)~13日(日):3連戦
  • リーグ戦
  • 4チーム×3グループ
Aグループ
(群馬県:アースケア敷島サッカー・ラグビー場)
チーム試合
リーグホームTWYT11/1111/1211/13
栃木シティFC関東栃木市刈谷延岡栗山
FC刈谷東海刈谷市栃木栗山延岡
FC延岡AGATA九州延岡市栗山栃木刈谷
BTOPサンクくりやま北海道栗山町延岡刈谷栃木
Bグループ
(新潟県:新潟市陸上競技場)
チーム試合
リーグホームTWYT11/1111/1211/13
アルティスタ浅間北信越東御市沖縄都農女川
沖縄SV九州沖縄県浅間女川都農
ヴェロスクロノス都農九州都農町女川浅間沖縄
コバルトーレ女川東北女川町都農沖縄浅間
Cグループ
(徳島県:鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム)
チーム試合
リーグホームTWYT11/1111/1211/13
アルテリーヴォ和歌山関西和歌山市福山浦安徳島
福山シティFC中国福山市和歌徳島浦安
ブリオベッカ浦安関東浦安市徳島和歌福山
FC徳島四国吉野川市浦安福山和歌

決勝ラウンド進出(4チーム)

  • グループ1位:3チーム
  • グループ2位:1チーム※

※2位の中で最上位が決勝進出

  1. 勝点が1番多いチーム
  2. 勝ち点が並んだ場合:得失→総得点→反則ポイント→抽選の順
決勝ラウンド
  • 11月23日(水)、25日(金)、27日(日)
  • リーグ戦

JFL昇格

決勝ラウンドで2位以内

日本・ドイツ・スペインのリーグ構造

リーグ日本ドイツスペイン
全国J1ブンデスリーガラ・リーガ
J22. ブンデスリーガ22
(ラ・リーガ 2)
J320
(3. リーガ)
16
(JFL)
2地域CL44
地域グループ84
(9地域:1部)
93
(5地域)
40
(2グループ)
10
90
(5グループ)
16~1727
59
(6地域:2部)
224
(14地域)
288
(18グループ≒州)
27
地元都道府県
カテゴリー(総計)1310
リーグ(総計)2,235
チーム(総計)31,645 

全国⇔地域地域CL)」の特徴

日本は昇降格の割合が低い

懸案事項

全国(JFL)へ昇格するために過酷なスケジュールの大会(全社&地域CL)が開催される。

  • FIFAなどから健康上の問題を指摘されないのか?
  • 5日連続(全社)や3日連続(地域CL)は自己責任なのか?
  • ドイツ・スペインなどで5日連続・3日連続はあり得るのか?

※全社:社会人サッカークラブの頂点をトーナメントで決める全国大会。上位に入賞すると地域CLへの出場権が得られる可能性がある。

(参考)「冬の高校サッカー」も驚く社会人による「5日連続」のトーナメント「全社」

リーグ構造改革&スケジュール【予想案】

タイミング

J3からJFLへの降格が始まる前後

理由

地域リーグと全国リーグを繋ぐ「昇降格」の割合を適切にしたい。

健康を考慮して超過密日程の大会(全社&地域CL)を無くしたい。

J3からJFLへ降格したチームに配慮してリーグ構造改革期(2年)のみJFLからの降格を無くすように計画できる。

リーグの構造【予想案】

まず、日本のフットボールリーグの構造を大まかに3層に分ける。

  1. Jリーグ
  2. JMT・CL(現JFLと地域リーグ)
  3. JMTリーグ(都道府県・市町村リーグ)

※JMTリーグ:Jimoto(地元)リーグの略称

次に、地元とJリーグを繋ぐJMT・CLを3層に分ける。

  1. JMT・CL全国
  2. JMT・CL東西
  3. JMT・CL地域

JMT・CLのチーム数と昇降格数を以下の表のようにする。

リーグカテゴリーチーム数
JリーグJ120
J220
J320
⇅4
JMT・CLJMT・CL全国3216×2
⇅6
JMT・CL東西64東西日本(各16×2)
⇅12
JMT・CL地域1509地域(地域ごとに10~20チーム)
JMTリーグ都道府県
市町村
リーグ構造の特徴

CLの「C」を「チャンピオンズ(Champions)」の「C」にした場合

  1. Jimoto(地元)リーグで地元感を出す
  2. JMT・CLで地元チームのチャンピオンズリーグ感を出す
  3. JMT・CLのチャンピオンズリーグ化でJリーグのプレミア感を出す

CLの「C」を「コネクト(connect)」の「C」にした場合

  • 地元との密着度を深めるコネクト
  • JリーグとJMTリーグをコネクト

※リーグ名が「JCL」ではだめなのか?

すでに日本プロサイクルロードリーグである「JCL(ジャパンサイクルリーグ: Japan Cycle League)」が存在している。

運営主体と目標

参加チームを大きく2つに分けて考えてみる。

  • 観客に見てもらいたい「地域密着型クラブ(見せる誇り)」
  • プレーしたい「フットボール愛好型チーム(プレーする喜び)」

JMT・CLは両方のチームが参入可能だが、できれば「地域密着型クラブ(見せる誇り)」が多くなることを理想とする。

Jリーグは「地域密着型クラブ(見せる誇り)」の育成に協力し、JFAは「フットボール愛好型チーム(プレーする喜び)」の環境を整備する。

リーグ運営主体運営目標
JリーグJリーグ地域密着型クラブ(見せる誇り)の発展
JMT・CLJリーグ&JFAJリーグとJFAが組むことによって地域密着型クラブ(見せる誇り)を増やし育てる
JMTリーグJFAフットボール愛好型チーム(プレーする喜び)という日本フットボールの源流を豊かにする環境を整えるとともに、地域密着型クラブ(見せる誇り)が生まれる土壌も整備する

目標

  1. JMTリーグ(地元リーグ)を活性化させ地域密着型クラブ(見せる誇り)を生み出す
  2. JMT・CLを地域密着型クラブ(見せる誇り)の多い魅せるリーグに育てる
リーグ構造を地元飯&特産品に例えた位置づけ
リーググルメ産品
Jリーグご当地グルメのプレミアチャンピオン大会プレミア特産品
JMT・CLご当地グルメのチャンピオン大会特産品
JMTリーグ地元飯のグランプリ地元の産品

流れ

  1. 地元の食文化が豊かになって(地元リーグ)
  2. ご当地グルメ・特産品が生まれ(JMTチャンピオンズリーグ)
  3. 全国区のご当地グルメ・プレミア特産品に育つ(Jリーグ)

スケジュール【予想案】

リーグカテゴリー1年目2年目3年目4年目
J3チーム数20202020
⇅2⇅2⇅3⇅4
JFL→JMT・CL全国チーム数16242832
グループ16×112×214×216×2
↑8↓0↑4↓0↑4↓0⇅6
地域(1部)→JMT・CL東西チーム数84485664
グループ9地域東12×2
西12×2
東14×2
西14×2
東16×2
西16×2
↑12↓0↑12↓0⇅12
地域(2部)→JMT・CL地域グループ6地域9地域9地域9地域
J3⇔JFL
入替開始
JFLを2グループ
地域1部を東西制
全国(JFL)→ JMT・CL全国

 J3からJFLへの入れ替えが開始した次のシーズンから2グループに分け3年かけてチーム数を増やす。最初の2年間は地域リーグへの降格は実施しない。

2グループにする方法

基本は前年度の順位を勘案して一定の順位グループを作り抽選する。

昇降格

J3への昇格(2~4チーム)

  • グループ1位(又は2位まで)×2グループ:2~4チーム

地域1部への降格(6チーム)

  • グループ下位の3チーム×2グループ:6チーム
地域(1部)→ JMT・CL東西

 J3からJFLへの入れ替えが開始した次のシーズンから東西各2グループに分け2年かけてチーム数を増やす。最初の2年間は地域2部リーグへの降格は実施しない。

最初の48チームの決め方

ホームタウン活動を行いJFL昇格を希望するチームを次の順番で募る。

  1. 地域リーグ:1部→2部の順
  2. 地域リーグでそろわない場合:都道府県リーグ

東西の分け方

都道府県コード順に並べて半分にする。

東部または西部の内部で2グループにする方法

基本は前年度の順位を勘案して一定の順位グループを作り抽選する。

昇降格

JFLへ昇格(6チーム)

  • グループ1位:4チーム
  • グループ2位:2チーム(プレーオフ)

地域2部へ降格(12チーム)

  • グループ下位の3チーム×4グループ:12チーム
地域(2部→ JMT・CL地域

 地域を6個の地域グループに分けて、その地域グループから各2チーム(合計12チーム)が地域1部(東西)に昇格する。

 リーグ自体は9地域で実施するのか、最初から6地域にまとめてしまうのか、色々考えられる。

地域グループ地域1部へ昇格
北海道・東北2チーム
関東2チーム
東海・北信越2チーム
関西2チーム
中国・四国2チーム
九州2チーム